医療訴訟・医療紛争の現状と課題 その3
kentaro
弁護士平井健太郎のブログ
東京家裁平成28年6月29日審判(医事法判例百選第3版、72頁)
心臓疾患のために手術を要する未成年者について、未成年者が必要としている医療行為を速やかに実施するため、児童相談所長が父母の親権停止の審判等を求めた事案
審判では児童相談所長の申立が認められています。
業務で取り扱っている医療事件とは異なり、医療ネグレクトに関する事例である。
本件は、親権者の同意が得られないとか、家庭内で放置しているといった事案ではなく、治療に積極的でない様子が見られるものの、父母が基本的に治療に同意していた点に事案の特徴があると思われる。