kentaro
『患者の訴える「ふるえ」とは何か?』(medicina 2024年6月号 1051頁~)を読んだメモ(以下は本書の引用)
- 「ふるえ」とは神経学的には振戦に該当し、手、頭、声帯、体幹、脚などの体の一部がリズミカルに振動する不随意運動であると定義され、神経内科領域では比較的多くみられる症状である
- 問診では、①ふるえの部位、②発症時期、③出現する状況、④持続時間、⑤頻度、⑥強度、⑦影響する要因などを尋ねる
- 診療において振戦は「ふるえ」と訴えられることが多いが、患者からは「痙攣する」と表現されることもしばしばである
- (本態性振戦)振戦は安静時には認めず、姿勢時もしくは動作時に増強、振幅は小~中、周波数4~12Hzと速い。緊張や疲労で増悪し、飲酒で軽減するのも特徴である
- (Parkinson病)特徴は、何もしていないときに手足や顎などがふるえる安静時振戦であり、動作を始めると軽減し、また睡眠時には消失する。
コラムには以下のことが書かれている(同書、1057頁)
振戦を「ピクピクする」、「ブルブルする」と訴えることもある。
患者が訴える「ふるえ」の内容が振戦を指すのか、それ以外の症候を指すのかをまず鑑別しなければならないが、そのためには問診と視診が重要である。
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大阪市で医療過誤事件(患者側)を中心に扱っています(全国対応)。
現在、訴訟8件を担当しています。