備忘録

患者の訴える「しびれ」とは何か?

kentaro

『患者の訴える「しびれ」とは何か?』(medicina 2024年6月号 1016頁~)を読んだメモ(以下は本書の引用)

  • その場で診療を継続してよいのかどうかをまず判断することが重要である。ABCが不安定な疑いがあれば速やかに診察ベッドがある場所に移動し、酸素投与・静脈路確保・心電図モニター装着などの初期対応を病歴聴取と並行して進めていかねばならない。
  • 「しびれ」という表現がどのような症状を意味するのかは個人によって異なるため、まずはその点を具体的に確認する必要がある。
  • しびれの分布を基に、各感覚の受容器から末梢神経、神経根、脊髄を通過し大脳皮質に至る経路のどこに異常が存在するかを考える。
  • OPARST(Onset:発症様式、Provocation/Palliation:増悪・寛解因子、Quality:性状、Region/Radiation:部位・放散、Severity:重症度、Time course:時間経過)
  • 初診の段階では最も疑わしい疾患と除外すべき緊急性が高い疾患をいくつか挙げられれば十分である。

しびれに関するコラムには以下のことが書かれている(同書、1021頁)

「しびれ(痺れ)」を訴えて脳神経内科を受診する患者は非常に多い。「しびれ」は日常語であるが、漠然とした曖昧な表現でもある。脳神経内科的には感覚障害や感覚異常を指すことが多いが、患者は必ずしもこれらを訴えているとは限らず、筋力低下を「しびれ」と訴えたり、痛みを「しびれ」と訴える例も多い。

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平井 健太郎
平井 健太郎
弁護士
大阪市で医療過誤事件(患者側)を中心に扱っています(全国対応)。 現在、訴訟8件を担当しています。
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